現場に「鳥の目」を― 草柳建設 専務取締役 草柳有作氏に聞く

 

草柳建設株式会社 専務取締役の草柳有作様に、ドローン×Teams遠隔臨場(ドローンアイズ)を導入した理由や、使用した感想をお伺いしました。

 

導入企業 草柳建設株式会社(大阪府)
お話を伺った方 専務取締役 草柳有作 様
インタビュアー 株式会社シンクロアイズ 代表 武井 理

 

草柳建設株式会社 専務取締役 草柳有作 様

インタビュアー:シンクロアイズ 武井 理

出会いと導入の背景

武井: 本日はよろしくお願いいたします。まず、ドローンアイズを知ったきっかけを教えてください。

草柳様: 1年前、東京・幕張メッセの展示会で御社のシステムを見て、「これだ」と直感しました。

武井: 導入前は、どのような課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。

草柳様: 大阪府の工事が中心なのですが、役所が指定する遠隔臨場ツールがTeamsに限られていました。それまではドローンで撮影した映像を、後から役所に報告する形だったのです。受注者視点で撮っているので、発注者である役所が本当に知りたい映像が抜け落ちてしまうことも多くて。地域住民から問い合わせがあった場所を把握せずに撮影すると、肝心の映像が撮れていない。それで何度も現場に飛ばしに行く、ということが続いていました。

初めての実践は、ぶっつけ本番

武井: 実際に使ってみて、最初の印象はいかがでしたか。

草柳様: 最初は役所職員が約20名集まる会議室で、ぶっつけ本番のデモンストレーションになりました。ドローンをTeams経由で遠隔操作して、ライブ映像を共有したんです。画質は多少落ちますが、一時停止すればしっかり確認できる。150メートル以下の高高度からの映像をリアルタイムで見られることに、皆さん驚かれていました。

武井: 役所の方々の反応はいかがでしたか。

草柳様: 「何この仕組み?」という好奇心が、そのまま確信に変わっていったようです。ぶっつけ本番だったにもかかわらず、結果は大成功でした。初回導入した大阪府の工事では、役所から高評価を獲得できました。他社が実施していないこともあり、大きな差別化になっています。

ドローン操作とTeams中継の様子

現場が止まらなくなった

武井: 導入後、現場運営で一番変わったことは何でしょうか。

草柳様: 役所との遠隔臨場ですね。以前は役所の担当者が現場に来るまで、工事を止めて待っていました。移動だけで30分以上かかることもある。導入後は、隙間時間の5~10分で対応できるようになりました。現場を止めずに進められるので、先延ばしが大きく減りました。

武井: 社内会議でも活用されていると伺いました。

草柳様: はい。現場に足を運べない社員も、ドローン映像を通じて会議に参加できるようになりました。重機やダンプの配置を上空から検討できるので、一本道の現場でも重機の進出順序や引き返し地点を事前に確認できる。トラブルを未然に防げるようになりましたし、社員全員が「上空視点」で考える習慣が、自然と根付いてきています。

ドローンによる現場状況確認

3週間の工期短縮を実現した砂防堰堤工事

武井: 数字で表れた効果があれば、具体的に教えてください。

草柳様: ある砂防堰堤工事では、人が立ち入れない現場の裏側で、水の量や幅を確認する必要がありました。従来なら足場を組んで人を送り込む必要があり、それだけで3週間ほど余分にかかっていたのです。ドローンで裏側を確認して、水抜き工事の必要性をその場で判断できたことで、3週間以上の工期短縮と、足場代などの経費削減につながりました。

武井: そのほかにも活用されている場面はありますか。

草柳様: 毎月の工事進捗を上空から記録して、書類作成時の実績写真としても活用しています。

ドローンのライブ映像で現場の状況を確認

社内への浸透と、社長(父)の理解

武井: 新しいITツールの導入は、社内にどのように浸透していったのでしょうか。

草柳様: 毎朝の朝礼で活用の成果を共有しています。役所からの高評価という結果が出たことで、社員全体が導入の意義を理解するようになりました。ドローンオペレーターは現場監督3名が兼任していますが、他の現場でも応用しようという自主的な動きも生まれています。

武井: 創業60年、社長であるお父様は現役でいらっしゃいますね。新しいツールの導入に、抵抗はありませんでしたか。

草柳様: 私自身、パソコンシステムの営業をしていた経験があり、IT導入への抵抗はもともとありませんでした。帰郷してからの12年間、様々なITアプリや機器の導入を積み重ねて実績を作ってきたので、ドローンについても同じ流れで納得してもらえました。

地域に根ざしながら、最新技術をキャッチアップする

武井: 最後に、今後の展望を教えてください。

草柳様: 大阪府からは毎年、新しいICT施工の要件が出されます。大手ゼネコンのようにすべてを導入するのではなく、自社の規模に合ったものを選んで取り入れていきたいですね。地域に根ざして専門性を磨きながら、地域住民や役所の皆さんと一緒に、まちを豊かにしていく。それが私たちの役割だと思っています。高齢化が進む建設業界において、危険な現場への直接進入を減らせることも、ドローン活用の大きな意義だと感じています。

この度はお忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。草柳建設様の今後ますますのご発展を心より祈念いたしております。

 

取材協力:草柳建設株式会社 専務取締役 草柳有作 様
HP:https://kusayanagikensetsu.co.jp/

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